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徒然なるままに約1000文字…金融兵士→見習いコンサルの金融系戯言録

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「銀行員大失業時代」を読んで考える~フィデューシャリーデューティーについて~

こんばんは

 

浦和の民です。

 

本日は本の紹介となります。

 

『銀行員大失業時代』(小学館新書)

 

キャッチーなタイトルであったためなんとなく買ってしまった本でしたが、

なかなか、面白かったです。

 

本の内容の中で、「フィデューシャリー・デューティー」を大事にしない銀行は退場しますよといった旨の記載があり、その内容が特に共感できました。

ただ、なぜこれほど叫ばれて久しい状況を金融機関が実現できていないかについて考えたとき2つ問題点がある思っています。

 

 

銀行の近視眼的体質

最初にして最大の問題ですが、銀行の近視眼的な体質が挙げられます。

この問題は人事制度に起因する内容であると筆者は考えます。

 

ご紹介した本にも記載されていましたが、顧客満足ではなく顧客本意を追求すれば、提案するべきではない運用商品や融資は大量に存在します。

 

顧客がとろうとしている間違った選択に対して、ノーということが銀行にとって将来にわたって付き合う顧客を獲得することにつながるはずです。ですが、銀行には定期的な異動の制度があり、3年程度で顧客担当が変わってしまい、長期的な関係構築ができにくい点が課題として挙げられます。

 

従って、担当者毎に仕込んだ案件を半年で刈り取り続ける『2期作』状態が生まれることになります。

なぜならば、銀行員が評価されるものはノルマ等にコミットした『結果』であり、半期毎に実績を上げつづけないと評価されないからです。

これでは農業で言うところの土である、顧客はどんどんやせ細り、どこかで関係性が崩れてしまうことが明白です。

 

(この記事は参考になります。)

business.nikkeibp.co.jp

 

顧客接点の減少

2点目は、FinTech台頭等による顧客接点の減少があると考えます。

 

従前より銀行は駅前の一等地に支店を所有し、日中は多数の来店客が何もせずとも来店しています。その多くの来店客を裁くために、近年は事務処理削減のための業務効率化に取り組んでいます。

 

ここで一つ問題なのが、事務が減った結果顧客接点を失ったということです。

昨今、銀行手続きの大半はATMやIBで完結してしまう為、顧客は銀行員と話す必要がなくなりました。

今まで手続きのついでに相談していたことが、他の保険、投信の乗合代理店やモバイルアプリに代替されつつあります。

それに対抗するように、必死に相談専門の支店を整備している銀行もありますが、規制上税務相談等ができない銀行やそこにいる銀行員が、深くコンサルティングを行える訳もなく、小手先のアドバイスだけに終わっています。

 

まとめると

 

FinTechに顧客接点を奪われ始めている銀行では、今まで求められていた総合力に優れている銀行員ではなく、限られた顧客接点の中で尖ったアドバイス等を行える専門持った人材ではないと生きていけないと考えます。

 

そのような人材を育てる風土がある金融機関であれば、これからもフィデューシャリーデューティーを実現し生き残っていくでしょう。

 

それに対し、ジェネラリストを育てることにいつまでも邁進してしまっている銀行は、問題意識がずれているのかなと個人的には感じてしまいます。

 

従って、奇しくも銀行内定を勝ち取った新卒の皆さんは、早期にスペシャリストになることを念頭に、証券外務員等資格試験の勉強に励んで下さい。

 

長くなりましたが、本日はここまで。