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うらわの民の金融blog

徒然なるままに約1000文字…金融兵士→コンサル戦士による金融系戯言録

暦年贈与と連年贈与の境界を狙う保険会社~暦年贈与対応保険~

こんばんは。

 

浦和の民です。

 

最近更新をサボっているせいか、どんどんアクセス数が減っていって悲しい思いをしております。。。

 

あとはアドセンスの審査なかなか通らないのでどなたかコツを教えてください…。

 

 

本日はこちらの話題。

 

www.hokende.com

 

ニュースの題名だけ見ると

『また保険会社が手数料欲しさに外貨建ての保険出したよ・・・』

と思うかもしれませんが、この保険『贈与税の基礎控除内』『合法的に』贈与ができる商品なのです。

 

 

1.そもそも贈与税の基礎控除って・・・?

 

国税の著名な税として贈与税があるのは皆様ご存知だと思います。

 

何よりこの贈与税、一番高い税金といっても過言ではありません。

最高税率は55%です。例えばAさんから他人であるBさんに年間3,000万円渡したとすると約1,500万円は国に持っていかれます。

 

ただ、この贈与税には贈与金額に応じて贈与額から控除される基礎控除というのが設けられており、年間110万円以下の贈与については無税で贈与することが可能です。

この場合は贈与税の申告すらする必要はありません

 

これを活用して将来発生する相続税を節税するスキームはメジャー過ぎてここで触れるに値しないくらいです。

 

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2.基礎控除を逆手に取った贈与はアウト

 

上記で述べた年間贈与額が基礎控除内の贈与は、毎年繰り返すことで複数年トータルで多額の金銭を贈与することが可能となります。

 

この毎年繰り返し行う贈与の事は『連年贈与』と呼ばれ、認定されてしまうと合計金額に対して課税されてしまいます。

 

これを回避する方法としてよく対策として使われているのが以下のような方法が言われています。

  • 贈与の都度、贈与契約書を作成する
  • 毎回の贈与の時期、金額をずらす
  • 毎年120万円贈与して、1万円の贈与税を納税する

代表的なものを書きましたが、どれも結構手間がかかりますし、費用対効果が見合わないことが欠点でした。

 

3.富裕層のかゆいところに手が届く保険商品

 

そこで、冒頭紹介した保険商品の話になります。

http://www.d-frontier-life.co.jp/corporate/release/pdf/2018_1018.pdf

(第一フロンティア社のニュースリリース)

 

この商品は一括で払い込んだ保険料を毎年特定額、生存給付金受取人(受贈者)に対して毎年支払うという保険契約が可能です。

 

保険契約を活用することで、贈与契約書の作成を省力化してくれるわけです。

 

お金をたくさん持っている富裕層の方も自分が死んだ時にお金が渡る一時払い終身保険ではなく、生存中に贈与ができるこちらの商品を利用するニーズが高いのも分かる気がします。

 

 

4.付加価値の提供を求められる保険会社

 

以上のように、今まで横並びの戦略をとっていた保険会社も、徐々にニッチな層に提供する商品を増やすことによる差別化戦略をとり始めています。

 

銀行業態ほどではありませんが、マイナス金利による運用難が続く昨今、このような本業の商品ラインナップの拡充による収益源の多様化が、今まで以上に重要になってくるのでしょう。

 

本日はこれまで。

 

 

※本日の内容は多分に税務的な内容が入っておりますが、贈与を行う際は最寄の税務署や税理士と相談の上、自己責任でご対応の程お願い致します。