こんにちは。
本日は表題の件。
先日の日経で出た記事についてです。
誰か現実を叩きつけてこい。
— うらわの民 (@urawanotami1) 2023年1月24日
>地銀就活、地元志向で人気 若手でも社長と「対等」:日本経済新聞https://t.co/j3MqmGfm1R
記事を読むとキラキラしてますが、若干ツッコミどころがあるような気もしますので、自分の認識で少し記事を補足したいと思います。
筆者による勝手な補足
融資の相談が重なる時期は忙しくなり、決定には2〜3週間かかるものもある。融資残高の維持にも苦労しており、融資の貸し出し目標は常に前年を数%上回る額が求められる。
決定には2~3週間かかる
→概ね正:債務者区分判定→信用保証協会申込→保証承諾→行内稟議となるとだいたいこれくらいではないかと?加えてそれが新規先だったり、担保の取得が求められたりすれば場合によっては1ヵ月近くかかるかも?
融資の貸し出し目標は常に前年を数%上回る額が求められる
→概ね誤:2年目くらいで営業に回った場合は、年次が上がるごとに目標は数%ではないレベルで増えていきます。ひょっとすると「マーケットが安定して競合が少ないエリア」なら年次数%くらいの目標増かもしれませんが、それで許されるような環境の地銀ってどれくらいあるのでしょうか。。。?
同行5年目の浪治果鈴さんに営業職の1日の大まかなスケジュールを聞いたところ、午前8時半ごろに出社し、3〜4社と面談を実施した後に帰社する。事務作業などを済ませ午後6時ごろには帰宅する。勤務時間は厳しく管理されており残業も少なく「メリハリのある働き方ができる」。
午前8時半ごろに出社し、3〜4社と面談を実施した後に帰社する。
→誤:支店長か副支店長クラスであれば8時半でも許されそうですが、毎日そんな時間に5年目が出勤してきたらどつかれそうな気がします。概ね8時~8時15分くらいには出勤がマストではないでしょうか?
また、毎期目標が上がっている中で1日3~4社で許されるならいいですね。3~4社訪問する間の運転時間等を考慮するとそんな楽なドライブではないと思いますし、「もっと効率よく回れ!」とこちらもどやされそうな気がします。
勤務時間は厳しく管理されており残業も少なく「メリハリのある働き方ができる」。
→正:昔は平日顧客を回って、休日作業するみたいな鬼のような働き方をしているところもありましたが、近年は労働時間管理と情報持出の管理が厳格化されたので、働く時間は限られています。その限られた時間で成果を上げることが結構大変だとは思いますが。
関東地方のある地銀に就職した入行1年目の新田健介さん(仮名)は「休日を返上して自治体が主催するイベントに参加しなければならない時もある」と打ち明ける。地方に根ざす企業であるがゆえ、時には地元とのウエットな付き合いもあるようだ。
時には地元とのウエットな付き合いもあるようだ
→概ね正:地銀でスマートに働こうとすることは間違いなような気もします。どぶ板、ウェットな付き合い、当たり前です。
「時には」ではなく「ウェットな付き合いが前提」が正しい表現だと思います。法人営業についても、「企業対企業の交渉事」というものより、「人対人の関係性構築」をイメージするべきです。頭がよくても相手と反りが合わないと実績が上がりませんので、資格の勉強と併せて、年配者に気に入られるための立ち振る舞いを身につける方が良いかもしれません。
終わりに
これは私の個人的な経験を基にした補足でございますので、既に銀行は素晴らしい業界に変わっているかもしれません。(認識にギャップがありましたら是非ご指摘ください)
ただ、記事内でも「入行後のギャップ」的な話に言及があるので、銀行の志望度が高い学生さんは面倒くさがらずに何らかのつてをたどってOB,OG訪問をやった方が良いと思います。
新卒の方が夢と希望を持って入行して、いきなり現実に打ちのめされないようになってほしいものです。
本日はこれまで。
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