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徒然なるままに約1000文字…金融兵士→コンサル戦士による金融系戯言録

リテール営業のプレッシャーが犯罪を生む? 証券業界の構造的問題

こんにちは。浦和の民です。

ご無沙汰しております。案件が重なったりで最近更新をサボっていました。

 

本日は以下の話題。

今回は、野村証券の元社員が架空の投資話で顧客から現金を詐取したとされる事件について思うところをつらつらと書いていきます。

 

 

1. 記事の概要

概要は以下の通りです。

逮捕容疑は2024年1月、自身が担当していた都内在住の70代女性に対し「野村証券の社員に社内預金の積立枠が認められることになり、年2%の利率で返済できます」などと虚偽の説明をして自身の口座に1千万円を振り込ませた疑い。

野村証券元社員を逮捕、架空の投資話で顧客の現金詐取か - 日本経済新聞

「年利2%の預金」という、法外ではないものの冷静に考えればあり得ない高金利に誘われて信じてしまったようです。

 

2. 証券会社営業の問題点

証券会社の営業は、一般的にノルマが厳しく、仕事上のプレッシャーが大きいことで知られています。実際の営業現場では、短期的な成果が求められるため、「顧客の資産を増やす」ことよりも「自社の商品を販売すること」が優先されるケースが多いと考えられます。

一方、市場の変動という個人ではどうしてもコントロールできない状況がある中で、常に厳しいプレッシャーに晒されることは、「機会とプレッシャーの非対称性」を生み出し、不正の温床となる可能性があると考えています。

目富裕層の資金を目の当たりにしながら、過大な営業ノルマを課せられる状況下では、不正に手を染める人が現れても致し方ないという考えが頭をよぎってしまいます。

※決して犯罪を肯定するものではありません

 



3. そもそもリテール営業は続けるべきなのか?

前述したように、証券会社のリテール営業は、高いノルマを課される一方で、市場環境は個人の営業努力ではどうすることもできないことが多分にあります。

のような営業担当者に過度なプレッシャーをかけ、不正を誘発するリスクの高い営業形態は、持続可能かどうか再考の余地があると考えられます。

唯一の解決策ではないかもしれませんが、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)モデルのような、長期的な資産形成をサポートしながら手数料を得る仕組みは、より健全な選択肢ではないでしょうか?

そして、費用対効果に見合わない顧客(個人の準富裕層等)は、ネット証券に誘導するという選択肢も考えられます。

 

短いですが、今回はこれまで。


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