あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
本日は表題の話題、昨年全銀協の新しいシステム『ZEDI』が動き始めました。
プロモーションが下手なのか全然話題に上っていませんが、個人的には結構大きな話だと思うので、ご紹介したいと思います。
ZEDIって何?
全銀協が出している動画を下に貼っておきますが、要するに『お金と一緒に情報も付加して送信できる』システムです。
以下に全銀協の公式動画を貼っておきます。
銀行間の振込を行っている全銀ネットは今まで半角20文字までしか情報をセットできませんでした。
そのため、受取側ではどの取引のお金が送られてきたのかをせっせと消し込む作業が発生しています。
今般、稼働したZEDIは今まで半角20文字だった付加情報の桁数制限が大幅に拡張され、多くの情報をお金に付加して流すことが可能となります。
その結果、受取側はお金に付加されている情報を読み取ることで突合作業が完了するため、経理業務が大幅に効率化されることが期待されています。
(詳しく知りたい人は全銀協の掲出資料をご覧ください。)
https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/efforts/smooth/xml/XML_EDI.pdf
想定される副次的なメリット
『お金に情報が紐づいて流れる』ことによって、得られる効果は経理業務効率化の他にも多くあると筆者は考えております。そのうちの一つは商流データの活用です。
ZEDIを通過する情報は企業活動の情報そのものです。
中の情報を見れば、決算書や試算表等の年次・月次の静的なデータとは違った、動的な企業データをリアルタイムに得ることができます。
それらのデータを活用することができれば、トランザクションレンディングやビジネスマッチング等の金融に関わる商機会が爆発的に増加するものと想定されます。
※ただし、中を通過する情報が誰に帰属するものなのかは法的に整理する必要があると想定されます
ただ、普及するのか?
問題は使われるのか?というところですが、現状のままでは難しいと筆者は考えています。
なぜならば、受取側の業務は効率化されるのですが、情報を付加する送信側に作業負担が発生する…という何とも微妙な状況だからです。
したがって、以下のように送信側が無理なく情報を付加する仕組みをクラウド会計会社やシステムベンダーが中心に作っていく必要があると考えます。
普及に当たっては、『強制的なイベント(軽減税率等)に対応するついでに入れ込め―!!』…という暴論も早晩出てきそうですが、金融EDI自体は便利な仕組みですので、早期に普及されることを願っています。
(『でんさい』の二の舞はやめてほしいですね…笑)
本日はこれまで。
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