こんにちは。
浦和の民です。
表題の件、年度も半分が経過したため、銀行においても指導している後輩、部下がどれくらい成長したかというのを本来考える時期だと思います。
銀行は基本OJTの風土であり、「習うより慣れよ」、「一子相伝の極意は見て盗め」的な古き良き文化が根強いと感じています。
個人的にはとても非合理的な考え方だったなぁと今振り返っても思うため、備忘、言語化のためテーマとして記載したいと思います。
OJTが場当たり的になっていませんか?
近年、銀行においては、慢性的な人手不足による新卒社員の即時の現場投入が当たり前になっています。
それ自体は、よい心がけだと思いますが、一方で管理者側、周囲の人間も担当する業務の増加に伴い多忙を極めているため、フィードバックを行う仕組み、環境が十分に整備されているとは言えない状況です。
管理者と新卒とでは10歳程度年齢が異なるケースもありますので、価値観のすり合わせ、信頼関係を醸成するためにも密なフィードバックがOJTには必要であることを再認識すべきと考えます。
知識・経験・スキルをシェアできていますか?
次にスキルトランスファーが積極的ではないと感じています。
先輩や管理者は自分が嫌だったこと、もっと早く知りたかったことは、どんどんオープンに共有すべきです。
私が以前所属していた銀行では、いかに査定をたくさんやったか、稟議をたくさん書いたか、を共有している同期が大量に発生していました。その行為自体無駄だと思っていましたが、よくよく話を聞いてみると「昨年度のものをコピーして、少し修正しろ。」という指示を受け、コピー&ペーストマシーンと化している同期がたくさんいました。
結果、決算書が読めない、文章が書けない若手行員が大量発生する事態となっていたのです。
そして、その行員が2年目、3年目になったときにする指示も「昨年度のものをコピーして、少し修正しろ。」となるため、若手の底上げなど到底できるはずもありません。
本来は、自分がもっと早く取り組めていればよかったこと等を省みて、その経験・知識・スキルを早期にトランスファーするべきで、それによって組織も年々成長していくことが期待できます。
後輩の成長曲線を意識していますか?
新卒や2,3年目は、何も知らないからこそ、理解してからの吸収、立ち上がりのスピードが早いのですが、そこで意味のない作業だけ振っても、作業の練度は上がるかもしれないが、業務・知識の幅が全く広がりません。
自分の手が足りないから…、これは単純なタスクだから…で仕事を渡すのではなく、期待することと、それに対してどのようにキャッチアップするか等を想定し、成長を刺激するようなタスクを選んで渡すべきです。
人材育成は投資と同じ
タイトルで記載した通り、組織として蓄積した経験・知識・スキルを積極的に若手にトランスファーしていくことは、組織内でのレバレッジ効果を生み、将来的な成長を加速させます。
直近ではコロナの影響もあり、人材育成に割く時間が減少傾向にあるようですが、そこで大きな効果を得るためには、早く投資を始める必要があります。
現在若手を教えている銀行員の皆様におかれましても、日々業務に追われている中ではございますが、積極的な人材への投資をお願いしたいと思います。
本日はこれまで。
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