こんばんは
浦和の民です。
更新がだいぶ開いてしまいました。
本日はこちらの話題
日本でもスコアレンディングが活発化してきました。
本日は少し古いですがこちらの記事について書きたいと思います。
何を誰に提供するのか?
ご覧いただいたように金融機関向けに融資に関するフロントミドル業務をサポートするようなサービスを提供するようです。
サービスの特徴としては、以下3つになります
- ビッグデータを活用した『ドコモスコアリング』の提供
⇒『各種サービスの利用状況から算出した顧客の信用スコア』、と記載されていますので、アリババの『芝麻信用』みたいなイメージですね - スマートフォンアプリ『レンディングマネージャーTM』の提供
⇒マネーフォワードとの提携によって、借入返済計画のアドバイスがもらえるようです - ドコモの提供サービスとの連携
⇒訴求ポイントとして融資金の入金が24時間可能と記載がありますが、狙いは1で算出するスコアリングの精緻化だと思われます
3.に関係することですが、ドコモは本年1月からペイメントサービス『d払い』を提供しています。
決済の見える化によって個人の消費性向を把握し、融資で稼ぐといったモデルを実践しようという動きに見えます。
クレジットカードに見られるように、小口決済と与信の相性は良く、トランザクションが増加することによって、多くの教師となるデータを収集することが可能です。
銀行側もデビットカードを提供していますが、小口決済分野における主役のポジションを得るまでの規模には成長していません。
従って銀行側が苦手としている日常の小口決済データをd払いによって補完する意図があるものと考えられます。

金融機関に対して提供する意義
今回ドコモは債権者としての立場ではなく、チャネル・スコアリングロジックの提供事業者として、融資事業に参入してきています。
この形態での参入は金融機関の課題解決を支援しながら、金融へ本格参入を図ろうとするドコモの狙いが透けて見えると筆者は考えます。
金融機関側はとにかく業務効率化、コスト削減による生産性の向上を図っているため、小規模な融資等手間がかかる割に実入りが少ない小規模業務の効率化が課題として顕在化しています。
その中で、今回ドコモが提供するサービスは小口融資のフロント・ミドル業務をカバーしているため、金融機関の顕在化ニーズによく合致していると言えます。
また、ドコモは平成30年5月16日に貸金業の登録を完了しており、将来的には自社で貸金業務を行うことが想定されます。
https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kasi.pdf (金融庁公表情報)
ドコモ側のバランスシートで資金を貸し出す訳ではないため、貸倒リスクを自社で負わずに将来的な貸金業務への参入に向けたサンプル取得が可能といった点でドコモ側のメリットもかなり大きいはずです。
戦略なき提携は命取り?
上記で記載したようにドコモは虎視眈々と貸金業務進出の準備を進めている段階と考えられます。
金融機関としては業務効率化ばかりに目をやり、短期的な実を取りに安易な提携を進めてしまうと、敵に塩を送る結果になりかねません。
異業種からの参入を受け入れるだけではなく、金融業以外に打って出る策を検討できない金融機関は、中国でアリババ、テンセンとに食い荒らされた中規模金融機関のように廃れていってしまうでしょう。
長くなりましたが、本日はここまで。
参考になりそうな過去記事を貼っておきます。
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