LIFE LOG(浦和の民のblog)

うらわの民の金融blog

徒然なるままに約1000文字…金融兵士→コンサル戦士による金融系戯言録

民間委託の増加は悪なのか?

こんにちは

 

本日は表題の件。

 

 

本件について、思うところをつらつらと書いていきたいと思います。

 

本来スポットで依頼することは合理的

 

そもそも、「お役所のプロパー職員に様々な領域のスペシャリストを抱えるべき」という指摘はするつもりはありません。

規制は流行り廃りがありますので、旬なテーマを省庁内の人材でキャッチアップするよりは、専門家にお金を払って調査研究してもらった方が、事実合理的です。

 

発注側にも問題があるのでは?

 

記事では、まるでコンサルファームが「国を食い物にしている」ような記載にも見えますが、発注側にも問題があるように思います。

 

例えば、委託を出す段階で、事業の目的の明確化や、それに対応する仮説・方向性の検討が全くなされないまま、事業者に発注するとどうなるでしょうか?

その場合、上記の作業がまず入りますし、目的や仮説が仕様に書かれていた内容から大きくズレる場合は、当初提案した工数を大きく超える可能性も出てきます。

 

コンサルファームはそういったリスクに備えて、バッファとして余分にお金を積むケースがありますので、そうならないように仕様を決める段階から関与するケースが多いのです。

 

そういった最上段の話を固めないままの『分かんないからとりあえず発注』案件の増加が、効果的な委託担っていない要因のように思われます。

 

効果的な発注ができない事情

 

ただ、お役所もそういった作業に稼働が避けなくなっている事情があります。

これも最近のニュースです。

 

 

そもそも優秀な学生がキャリア官僚を目指さなくなり、入った職員もすぐ退職するという状況にあるため、プロジェクトを組成し回せる人材が不足し始めています。

また、優秀な学生ほど、官僚が魅力的でない原因は、国会議員の対応が多くを占めていることに気づいているため、長期的に改善しないことも理解しています。

 

記事で提言されているような調達に欧米制度を導入することも良いとは思いますが、そもそもこの委託は必要なのか不要なのか、必要なら何の目的で、ゴールではどうなっていたいのか?といった最上段のところをある程度考えられる現場の人材を増やさなければ、民間委託への高額な支払いは続くのではないか?と考えます。

 

本日はこれまで。

 

※最後に本記事は特定の省庁・官僚の方を蔑む目的ではありません。大変優秀な方が数多くいらっしゃいます。

 

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