こんにちは。
本日は表題の件、大手銀行では初めてりそな銀行が移動式店舗を開始するようです。
スマホでほとんどの手続きができるようになれば、地方の店舗は週末にショッピングセンターの駐車場にあればよくなる。
— うらわの民 (@urawanotami1) 2022年5月8日
こういう形態も増えるのかな?
>https://t.co/GpxP0QYHlo
3トントラックのこういうやつです。
こういった店舗改革について、少し考えたいと思います。
りそな銀行、大手銀行初の移動型店舗 (2022年5月10日) - エキサイトニュース
記事の概要
記事では以下のように書かれています。
移動型店舗は、TV窓口やタブレット端末、ATM等を設置した専用車両「移動店舗 りそな号」で運用。
ATMでの振込、振替、紙幣のみの入出金及び、ローンや資産運用の相談から、新規口座開設、住所変更他、各種届出などを行うことができる。
手始めに5月17日より東京の品川八潮パークタウン潮路南第一ハイツ団地内、王子五丁目団地内、大阪のいかり王子店駐車場、イオンタウン豊中緑丘駐車場で開始
わざわざ店舗に出向く必要なく、逆に銀行が出向いてくれる時代になるようです。
こういった店舗形態が出てくる理由としては、銀行を訪問する手間に対して、来店時に得られる効用が減退していることが挙げられます。スマートフォンの世帯普及率は令和3年度で8割を超えており、手続きのためにわざわざ来店する動機は間違いなく減っています。
従来は来店者を何らかのセールストークで釣り上げて、ローテラーへ誘導すると行った手法も、限られた時間を捻出してわざわざ訪問した顧客にとって、来店時の体験を悪化させているように思われます。
今回の移動式の店舗は、顧客が訪れる場や住宅という「訪問の手間がかからない」場所に出向くことで、「多少得られる効用が少なくても、よってもらえる」という場としては、自然な発想なように思えます。
他国の例
実はお隣韓国では2000年代から移動式ATM等のトラックを改造した銀行窓口が登場しています。
写真は2019年に筆者が韓国釜山で撮影した釜山銀行の外貨両替トラックです。
これを見ると、小規模な支店を名乗っても十分な作りです。
ATMコーナーと窓口があり、広告を流すための液晶まで完備しております。
ちなみにこれは船で釜山に移動した際に、港に待ち構えていた支店です。
「日本から来た観光客に外貨両替サービスを提供する」用の店舗としては十分ではないでしょうか。
上記のように、訪問する顧客属性、人手が増えるタイミング等に合わせて機動的に出店と撤収を行うことができるため、非常に効率的な店舗運営が可能となります。
今後の展望
来店客の減少に伴い、銀行の支店削減の流れは止まりません。
他方、伝統的な銀行は、支店対応を念頭に置いたサービス提供に強みを持っているため、それをすべて捨てるのは少し筋が悪いようにも思います。
従来の強みを活かして効果的な営業を行うためには、支店を構えて待つだけではなく、休日のショッピングモールや住宅展示場の駐車場等ターゲットとなる顧客やお金が関与する場に出向いていくことが重要と考えます。
そのためのツールの一つとして、各行移動式店舗を徐々に導入するものと考えます。
本日はこれまで。
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